相場の神話を、検証で棄却する
「5・10日は上がる」「介入後は逆張り」「月曜は下げる」。 何度も聞いたこうした常識は、多くの場合、確認バイアスと後知恵の産物です。 このセクションは、時間帯、イベント、カレンダーに潜む常識を、20〜30年の一次データで統計的に検証します。
検証セクションが「テクニカル指標に edge はあるか」を潰したように、ここでは「その日、その時刻に何かが起きるか」を潰します。 教科書、EA(Expert Advisor)の販促、SNS で繰り返される常識のうち、実データで生き残るものはどれかを明らかにします。
検証済みの神話
| 神話 | 判定 |
|---|---|
| 介入は最初だけ効き、逆張り成功する | 部分的に真、部分的に神話。T+1 のみ nominal 有意、T+20 の逆張り効果は無介入 baseline と有意差なし |
| 5・10日はゴトー日で USD/JPY が上がる | 完全棄却。10通貨ペアすべて FDR 生存なし、USD/JPY 差はほぼゼロ |
| 曜日・月末・四半期末効果がある | GBP/USD の Monday 効果(-7.2 bp/day, p=0.0004)のみ生存、USD/JPY の月末・四半期末効果は棄却 |
| 東京仲値(9:55 JST)の実需買いスパイク | 棄却、しかも神話と真逆。9:00 JST hour で goto-bi 日 -3.0 bp(t-p=0.024)、円買い介入期の bias に要注意 |
データセット共通
- USD/JPY 日足:1996-10-30 → 2026-07-10(7,700 bars、約30年)
- 主要9ペア日足:2005-01-03 → 2026-07-10(5,582 bars、約21年)
- MoF FEIO 介入履歴:1991-04 → 2024-07(383 介入日)
- 統計手法は検証の方法に準拠
再現性
各ノートに一次データソースと再現手順を記載しています。 検証はいずれも Yahoo Finance の日足と、財務省が公表する介入履歴を用いています。